置賜巡礼

置賜巡礼|置賜三十三観音

巡礼の時期

置賜三十三観音の巡礼は4月中旬~11月初旬までをお勧めしています。
冬期間はほとんどの観音堂が雪のために参拝できなくなります。

巡礼の日数

置賜三十三観音を巡礼される場合は基本的には2泊3日をお勧めしています。先達や地元のドライバーが同行すれば1泊2日でも巡礼できますが、無理なく巡礼するには2泊3日をお勧めいたします。また、出発地や巡礼の時期(秋は日が短くなります)によっても、必要な日数が変わってきます。なお、何回かに分けて巡礼することもできます。

巡礼の順路

  • 朱印所
  • 置賜三十三観音堂

置賜は山形県南の玄関口として山形方面や隣県それぞれからのルートがあります。下記を参考に、それぞれのルートから入り巡礼ください。巡る順番は決まっておりませんので、まわりやすいように巡礼ください。

置賜へのルート最初の札所住所
山形から348号線20番仏坂観音朱印所白鷹町滝野293
山形から13号線12番赤湯聖観音南陽市赤湯1621-3
福島から13号線24番桑山観音米沢市万世町桑山296
福島から121号線21番小野川観音米沢市小野川町2580
新潟から113号線2番高峰観音飯豊町手ノ子1711

※福島から東北中央自動車道をご利用の場合には米沢八幡原ICで降りてください。

最初の札所を起点に各地区をおまわりください。

1泊2日白鷹、長井、飯豊方面19ケ寺
南陽、川西、米沢方面14ケ寺
2泊3日白鷹、長井方面12ケ寺
南陽、飯豊方面11ケ寺 ※長井市の5番6番7番を含む
米沢、川西方面10ケ寺

参拝の場所

同じやまがた出羽百観音の最上霊場と庄内霊場は観音堂や本堂に入り参拝することができますが、置賜では昔から堂外で立行参拝いただいております。なお、灯明台・線香台のないところでは、灯明や線香は火をつけずにお供えください。

先達について

ご依頼があれば、ご紹介させていただいております。事務局までお問い合わせください。

その他の料金

霊場によっては拝観料や駐車場料が別途必要な霊場もありますが、置賜では朱印料以外の料金はかかりません。

ご詠歌について

置賜三十三観音ご詠歌|置賜三十三観音

置賜三十三観のご詠歌をまとめております。pdfダウンロードはこちら
奉賛店の武蔵屋さんには置賜のご詠歌本もございます。

巡礼の衣装や用具

巡礼においては数珠・輪袈裟・白衣・菅笠・金剛杖などが基本とされ、他にも様々な用具があります。ですが、必ず用意しなければならないわけではありません。また、山道や石段もありますから、歩きやすい服装が望ましいでしょう。まずは巡礼してみて、信心の深まりとともに必要と思われるものをご用意いただければと思います。

なお、置賜三十三観音の巡礼用品に関しては、奉賛店の武蔵屋さんへお問い合わせください。

株式会社武蔵屋
〒999-2221 山形県南陽市椚塚1675-1
TEL 0238-43-2502/FAX 0238-43-2544

巡礼の心得

巡礼では、まず形よりも心を尽くすことが大切だとされます。観音様の大慈大悲の御心を信じ一心にご参拝ください。また、巡礼は日常から離れた修行の場でもあります。行動・言葉・心すべてにおいて善行を心がけてください。観音様からご縁をいただき、導かれるまま巡礼することで、清らかな慈悲の心を授かり、新たなる自分と出会えるのが観音巡礼なのです。

巡礼の作法

巡礼の作法|置賜三十三観音
  1. 山門で合掌し一礼して入る
  2. 水屋で手を洗い口をそそぎ清める
  3. 観音堂にて、お線香やお灯明を供える ※
  4. 納札や写経を観音堂の定められた場所に貼る
  5. 参拝(お経やご詠歌などを唱えることも)
  6. 朱印所にて朱印をいただく
  7. 門前で合掌し一礼して、次の札所へ ※

※線香台や灯明台のない観音堂では火をつけずにお供えください
※作法についてはできる範囲でかまいません。

観音様とは

観音様とは|置賜三十三観音

観音様は、正式には観世音菩薩もしくは観自在菩薩といい、人々の様々な苦しみや悲しみを取り除き、幸せへと導いてくださることから、抜苦与楽の仏様として信仰されています。「観音経」に、観音様は三十三の姿をもって人々を救済すると説かれていることから、三十三の観音様をめぐる三十三観音巡礼がおこなわれるようになりました。

観音巡礼の功徳

観音巡礼は長谷寺の徳道上人が冥土に赴いた際、閻魔大王より生前の罪業によって地獄へと堕ちるものが多いので、三十三の観音霊場を巡り滅罪の功徳を積むよう、観音巡礼を広めよと伝えられ、起請文と三十三の宝印を受けて、現世に戻って観音霊場を定めたといわれています。

これが観音巡礼のはじまりだそうです。このことから、観音巡礼をおこなった者は閻魔大王から、浄土に向かうことが許されるとされます。そのため自らの功徳のため、また亡くなったご家族のご供養のために巡礼される方もおられます。

また、観世音菩薩は現世に生きる者の様々な苦しみを取り除く抜苦与楽の仏様とされることから、それぞれに現世での功徳を求め巡礼される方もいらっしゃいます。さらに、現代は心の時代といわれることから、癒しや自分発見のために巡礼される方もおられます。観音巡礼にはそれぞれに目的があり、それぞれの功徳があるのです。

観音様の名前について

日本では観音様と呼ばれ親しまれていますが、正式には観世音菩薩もしくは観自在菩薩というお名前です。インドではアヴァローキテーシュヴァラという名前であり、これを日本語に訳すと「世の人々の救いを求める音を観ずると自由自在に救済する仏」となります。そこで、観世音菩薩と古代中国で訳されたのです。また、西遊記のモデルともなり有名な玄奘三蔵は新しく観自在菩薩と訳されました。般若心経の冒頭に出てくる観自在菩薩とは観音様のことなのです。ただ、玄奘三蔵が訳されるよりも早く観世音菩薩として日本に伝えられ、日本では観音様という名前で親しまれています。